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瓦に人生を捧げる男の瓦クリニック ~NO KAWARA NO LIFE~

今日から瓦ラバーズ

NO KAWARA NO LIFE-1.jpg◆5代目(以上)徳舛瓦.jpg
徳舛の家は把握できている範囲では私が5代目の瓦職人となります。それ以前も瓦に携わっていたのか、
はたまた別の仕事をしていたのか、残念ながら記録が残っておりません。
現在の地(嵯峨嵐山)へ本拠地を移したのは昭和10年。それ以前は兵庫県の氷上という山あいの村で
瓦の製造業も営んでおりました。以後は、京都府亀岡市で屋根を葺きながらだるま窯を作って瓦を焼いておりました。
私自身も瓦を触って35年が過ぎようとしていまして、これもご縁であるとありがたく感じている次第です。

 

◆産地ごとに異なる瓦の特性.jpg

ところで皆さんは瓦というのはどこで作られているかご存知でしょうか?
日本全国各地に産地がありまして、流通が発達する以前は、運ぶのが大変でしたから、
当然のように近くで生産されたものが使用されていました。
現在、私どもでは愛知県、岐阜県、京都府、島根県、奈良県、そして淡路島の計6箇所の窯にお願いをして、
瓦を焼いてもらっています。
なぜ使い分けるかと申しますと、産地によって粘土の質が違いますので、色目や気候(主に寒さ)に対する耐久性、
価格も異なることから、地域性や使用目的に適したものをご用意するためです。
そうした特性を考慮しながら、デザインに個性と品位を追求している点が、徳舛瓦が貫いてきたポリシーでもあります。


◆天職に出会えた私の喜び_1.jpg
また瓦というものは非常に奥が深く、その魅力については他のページでご紹介いたしております通り、
私自身の人生にも想像以上に大きな影響を及ぼしてまいりました。
元々は家業を継ぐという形で、私は選択権を持たないスタートでした。しかしながら、瓦と日々触れ合うことから、
また瓦を通じて知り合った人たちから、多くの学ぶ機会をいただいて、今では別人のように人が変わったと言われています(笑)。

NO KAWARA NO LIFE-3.jpg
これも瓦を通じた学びの機会に恵まれたからに他ならず、今ではただただ瓦に感謝の気持ちでいっぱいです。
そして天職に巡り合えた喜びを日々噛みしめている次第です。

 

◆後世に継承してゆく責任.jpg
振り返れば、瓦職人は「最初に何をどう教わるか」が最も大事なことでした。幸いにして良い師匠、
志の高い仲間に恵まれて、初期に質の高い知識と技能・技術を体得できたことが今も財産となっています。
そして右も左もわからない頃に伸びていた鼻を折られ、謙虚さを身にまとうことができたことで、
その後の成長へとつながりました。若い頃の経験は本当に大切だと今でも思います。
また社寺建築や文化財に携わらせていただいたことで、様々な技法や応用技術を身につけることが叶いました。
このことによって後の世代へと継承してゆくことへの責任も感じている次第です。


◆瓦は無二で至上の屋根材.jpgそんな私を育ててくれた瓦ですが、日本に入ってきたのは588年であったと記録が残っています。
1400年前につくられた瓦が今もなお屋根に上がっていることからも、瓦が最適な屋根材であることは
間違いありません。決して雨風を凌ぐだけでなく、建築物に呼吸をさせる作りになっています。
そして夏は涼しく、冬は暖かく室内を保つ効果ももたらしています。
もちろんパーツですから部分修理も出来ますし、しかも景観にもマッチしている。
これほど素晴らしい屋根材はそうそうないでしょう。そして瓦が地震に弱いのではないか?という見方がありますが、
これは事実とは異なる誤解・風評で、実際には建築物には屋根からかかる一定の加重が必要だということを、
ここでお伝えさせていただきます。


◆瓦を推奨した8代目将軍.jpg
日本に瓦屋根が一般的に普及したのは、8代目将軍・徳川吉宗の時代に起こった江戸の大火の後でした。
それまで倹約を奨励してきた吉宗でしたが、町屋の板葺きが延焼を招いたことから、瓦葺きを推奨するようになり、
この時をさかいに町民にも広まったと言われています。
この防火面での効用もさることながら、火事に合わないようにという願いを込めて、瓦に巴の紋を入れる例も少なくありません。
これは巴が水の渦巻く様子をあしらった紋であることから、平安時代に防火のまじないとした、と言われています。
同様に鬼瓦鍾馗さんにも意味が込められています。このあたりは調べるほどに面白く、
ロマンを感じさせる逸話も数多く存在しています。

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◆不揃いに揃うという魅力.jpg
瓦は、不揃いに揃わせるという、ある種不思議な感覚があります。一枚一枚丁寧につくられた瓦は、高温焼成によって
少しずつねじれや光沢に違いがでます。この瓦を選り分けて全体として揃わせるというところに、魅力が生まれます。
精細さや重厚さ、迫力や存在感など、太陽の光の当たる陰影によって様々な表情を見せてくれます。これは人も組織も
同じではないか、と考えています。個性が集って良い組織となる。おかげさまで現在の弊社もそのような形を成してまいりました。
私が手掛ける瓦は、実用性を備えた工芸品でありたい。この想いを胸に、今後も大好きな瓦とともに歩んでいきたいと思っています。

長い独り言を最後までお読みいただきましたことに深く御礼申し上げますとともに、
瓦の魅力を直接お伝えする機会が訪れることを願っています。


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